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スペースRデザイン
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山王R2024リノベーション研究会の完成見学会とフォーラムが開催されました。研究会のスタートから見守っていただいたオーナーさん達をはじめ、九州産業大学と岡山大学の学生さんや入居者さんなど、多くの方にお越しいただきました。ご参加いただいたみなさまありがとうございました。
当日は、今回リノベーションをおこなった301号室「Transformation」、608号室「朝のきらめき」、2007年にリノベーションした404号室「オルタナティブルーム」、建築当時の部屋の見学の後、301号室にてフォーラムを実施しました。


301号室「Transformation」


建築当時の部屋


608号室「朝のきらめき」

フォーラムでは、専門家3人のそれぞれの目線から、次世代に向けた賃貸住宅の役割と可能性について、多様な議論がおこなわれました。


「民間賃貸の中高層アパートメント研究の現状とこれから」
岡山大学 学術研究院環境生命自然科学学域 講師 橋田 竜兵先生
日本の「賃貸アパートメント」の歴史を紐解きながら、冷泉荘が建築された時代背景とまちの中での役割、さらにオーナーの思想から生み出された設計的な特徴を明らかにし、建物の存在意義をあらためて言葉にしていただきました。冷泉荘の持つ社会的価値を、私たち自身が発見する時間となりました。


「共同住宅におけるリノベーションの変遷」
九州産業大学 建築都市工学部 住居・インテリア学科 准教授 信濃 康博先生
山王マンションのリノベーションの歴史をつくられてきた信濃先生の、これまでの実践を理論化した新たなリノベーション理論が発表されました。フォーラム会場となった301号室は、今回の理論を体現する場。「LDK」の概念が作り出されたときのような、SOHO使いに関するお部屋の新しい捉え方が提示されました。


「衰退社会における次世代に向けた賃貸住宅の役割」
吉原住宅有限会社 /(株) スペースRデザイン 代表取締役 吉原 勝己氏
感覚的な領域ともいえる「レトロな魅力」について、その魅力度を表す指標を設定することで数値化を行う取り組み「経年賃貸のレトロ魅力度調査」の実施状況の報告が行われました。
建物が人に与える感性を数値化することで、経年賃貸の社会的価値を表現する新たな試みとして、今後も分析を続けていきます。

山王マンションにてリノベーションに取り組み始めた2003年は、リノベーションという言葉自体が一般的ではなかったため、「再生デザイナーズマンション」と名付けて発信していました。リノベーションを行うこと自体が新しいことで、ニュースに取り上げられる機会も多くいただきました。
それから約20年が経ち、現在では「リノベーション」という言葉が社会に定着。このような時代に山王マンションが表現できることは、リノベーションのその後を検証し、今回の研究会のようにその結果を発信し続けることだと感じます。
これからも実験と検証を重ねていく山王マンションから、たくさんのことを学びたいと思います。

スペースRデザイン 新野


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