暮らしのまち「博多区美野島」に建つレトロビル
博多駅から徒歩15分ほどの都心部にありながら、肩ひじ張らない ”暮らすまち” の雰囲気が漂う博多区美野島。
ここに、1978年の建築当時からまちを見守ってきた「田中歯科ビル」があります。
住吉神社の南門へとつながる「小柳通り」に面して建つ田中歯科ビル。
1階アール型の窓、バルコニーのアイアン部、左右対称の構成などから、デザインの統一がなされていることが感じられます。
この近代建築的デザインは外観の特徴にもなっており、建築当時の設計士さんのこだわりが伝わるビルです。
ミノシマクラシ-軽やかにまち暮らしを楽しむ-
美野島商店街は、「元祖・博多の台所」として古くからまちの人の買い物の場として親しまれ、
マルシェや季節ごとのイベントが開催されるなど、暮らしを楽しむまちのコミュニティが育まれています。
商店街への入り口は、田中歯科ビルから徒歩1~2分ほど。
徒歩圏内に公園も点在。大通りに出ると大きなスーパーマーケットもあります。
犬のお散歩をしている人や、お買い物中の人など、多くの人が行き交う「歩くことが楽しいまち」。
それぞれの人のペースで、まち暮らしを軽やかに楽しめる。
そんな雰囲気が流れています。
続いていくビルの歴史
田中歯科ビル1階は、30年以上にわたり歯科医院として稼働していました。
建築当時、外壁色はベージュとブラウン。当時はあまり見ないめずらしい色合いだったそうです。
閉院されてしばらく経ったのち、2018年にホステル「TOKI」さんがご入居。1階に再び明かりが灯りました。
アクティブな若い人たちの出入りがあるのはビル全体に楽しい雰囲気が流れ、まちへも活気を与えています。
夜の様子。特徴的なアール型の窓を照明デザインと上手く融合され、通りから見える風景もとても良いものに。
また、オーナーさんは外壁・屋上メンテナンス工事の定期実施、清掃など、ていねいな建物管理を行っておられます。
2階より上階は1フロアあたり住戸が2戸ずつ。階段ですれ違う際には住人さん同士が挨拶を交わされることもあるそう。
大規模マンションとは違う、このビルならではの「ほっとする、ちょうどいい塩梅の距離感」があります。
ビルのメンテナンスを着実に行い、建物を守り、次世代へしっかりと引き継ぎたいと力強く話されるオーナーさん。
これからもここ美野島のまちで、「田中歯科ビル」の歴史は続きます。
「田中歯科ビル」建物概要
項目 | 内容 |
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所在地 | 〒812-0017 福岡市博多区美野島2-2-21 |
交通 |
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構造 | RC造4階建 |
築造年月 | 昭和53年(1978年) |
総戸数 | 6戸 |